平成10年にホテル椿野をオープンする前はホテル昭和園という鉄骨4階建てと木造3階建てが隣接した古びた旅館でした。
小さい頃は毎日がお客様で混雑していて両親と遊んだ記憶などありませんでした。
東京の大学を卒業後、2年間ほど観光関連の仕事についた後、昭和59年の春、私はこのホテル昭和園に帰ってまいりました。
4階建てなのにエレベーターがない
男性のお風呂は一つしかない窓を開けても見えるのはすぐそばに迫った壁だけ、女性のお風呂は一度に3人位しか入れない。
客室は21室ありましたので、混んでいる日はお風呂にも順番でなければ入れない。
こんな施設の旅館でも経営を継続するためには、お客様にお越しいただかなければならなかったのは皆様にもおわかりいただけると思います。
そう、ですから当時の私は・・・昔からの地元のお得意様や県外の旅行会社を必死になって営業に回りました。
昔は高速道が整備されていなかったので、千葉県まで車で行くと朝4時に家を出ても着くのは夕方でした。でもそんな遠くからでも長時間バスに揺られ来てくださるお客様は本当にありがたかったですね。古い旅館でも清潔感がある、料理がいいなどお褒めの言葉もいただきました。
そんなお客様のために、建物は古くても館内はいつも清潔に整然としようと心がけ、わからないながらも板前と相談しながら、料理も工夫をしてまいりました。おもてなしもできる限り精一杯努めました。
でも、せっかく来ていただいたお客様は、お風呂など施設の点でご満足いただけない事が多く、申し訳ない気持ちで一杯でした。
せっかく高台にありながら眺望が全くないお風呂・・
ところどころ剥げ落ちてしまった部屋のお風呂のタイル・・
半分近くがバストイレの無い昔のままのお部屋・・ |
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これまでお越しいただいたお客様にもっと心から喜んでいただける旅館を創ろう・・
そんな夢を実現させたのが平成10年の秋のことです。 |
平成10年にオープンしたホテル椿野は、これまでのように小旅館ならではの温かみのある日本旅館のおもてなしの心をそのままに、それまで団体志向なるがゆえに旅館の都合優先であった部分をできるだけ排除し、シティホテルにいる時のように自由に過ごしていただけるように・・
そんな考えをコンセプトにオープンいたしました。。
しかしながら、ホテル椿野は決して高級志向の旅館ではありません。
女将の挨拶などもありませんし、スタッフがお茶の作法を勉強しているわけでもありませんから、伝統と格式ある高級日本旅館を希望される方には不向きかもしれません。 |
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| 又、ロビーやラウンジなどは昭和初期を思わせるノスタルジーを感じさせる凝ったデザインになっていますが、お部屋は、明るくフラットなつくりになっておりますので、今流行のデザイナーズ旅館を希望される方にも不向きだと思います。 |
ホテル椿野は、お客様の感動の旅をそっとお手伝いさせていただく、そして、まるで我が家のように自分のわがままが言える・・
そんな居心地のいい旅館を目指しています。
日々、お客様に教えていただき、少しずつ進化してゆく、そんな旅館です。
そんなホテル椿野についてこれからその魅力を少しお話させていただきます。
今回のあなたの旅行が最高の思い出になりますように。
湯本秀明 |
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